既存住宅価格の上昇が、全米でホームオーナーの資産を増やしています。不動産リサーチ会社の大手、エイトム・データリサーチ (ATTOM Data Research) 社は、いわゆる「エクイティーリッチ (equity rich)」と呼ばれる世帯は、この第3四半期で、全米の既存住宅でモーゲージや住宅ローンを取得している総数の1/4以上の25.7%、世帯数にして約1,450万戸となっており、過去最高の数字であると発表しました。

全米の約65%の物件が、ローンを取得している世帯です。「エクイティーリッチ」とは、ローン残高の比率が、物件価値の50%かそれ以下の物件のことを意味しています。 ちなみに昨年同時期の比率は26.4%で、433,000世帯増えていることになります。

「マイホームに長く住めば住むほど、現在のように価格が停滞している状況にあっても、家の資産価値は上昇する傾向にある」と上級副社長のダレン・ブロムクイスト氏は述べており、「西海岸の都市とニューヨークに住むホームオーナーたちが最もその恩恵を受けている反面、ラストベルト(石炭や鉄鉱を中心とした産業のあった米国中西部から大西洋岸中部地域) と呼ばれる地域と、ミシシッピーヴァレー (ミシシッピー川流域の南部諸州) と呼ばれる2つの地域では、ほかの地域における価格の上昇とは相反して、アンダーウォーター (underwater:ローン残高が物件の価値を上回っているケースで、ローン残高が物件価格を少なくとも25%上回っている状態を意味する) の物件の比率が未だに多い」としています。

特に、ルイジアナ州 (Louisiana:物件全体の21.3%)、ミシシッピー州 (Mississippi:同6.2%) 、アイオワ州 (Iowa:同15.5%) 、アーカンソー州 (Arkansas:同15.3%) 、イリノイ州 (Illinois:同15.1%) でアンダーウォーターの比率が高くなっています。

レポートによると、全米の98の都市や地域がこの状況にあり、ルイジアナ州のバトンルージュ(Baton Rouge:20.7%) 、オハイオ州のヤングスタウン (Youngstown:18.7%) 、ルイジアナ州のニューオリンズ (New Orleans:18.6%) 、ペンシルヴァニア州のスクラトン (Scranton:18.3%) 、オハイオ州のトレド (Toledo:17.7%) がワースト5になっています。

全米の多くの地域ではエクイティーが増えていますが、前述の地域ではアンダーウォーターとなっているところも多く、リセッション後10年という歳月を経過しているにも関わらず、全米では未だに物件価格が上昇していない地域も490万世帯ほどあります。この比率は、ローンを取得している世帯総数の8.8%を占めており、今年の第2四半期の9.3%からは減少傾向にあります。

一方、全米の中で最もエクイティーリッチとなっている州は、カリフォルニア州 (California:42.5%) 、ハワイ州 (Hawaii:39.4%) 、ワシントン州 (Washington:35.3%) 、ニューヨーク州 (New York:34.9%) とオレゴン州 (Oregon:33.6%) となっており、東海岸のニューヨーク州を除いてすべて太平洋側の諸州となっています。

今年の第3四半期で最もエクイティーリッチの比率が高かった都市のトップ5

1. サンノゼ (San Jose, CA):73.9%
2. サンフランシスコ (San Francisco, CA):59.8%
3. ロサンゼルス (Los Angeles, CA):47.6%
4. シアトル (Seattle, WA):41.2%
5. ホノルル (Honolulu, HI):40.8%

<Source: ATTOM Data Research>