カリフォルニア州に本拠地を置く全米の不動産の抵当権回収などの最大手リアルティトラック社が、全米最大の物件のデータベースであるアトムデータ・ソリューションのデータを使い、2016年の全米の固定資産税を調査した結果、全米の8,400万戸の戸建の固定資産税を合計すると全米全体では2,777億ドルに昇り、一戸あたりの固定資産税の平均は3,296ドルで物件価格の1.15%に当たるそうです。

 全米で最も固定資産税が高い州のトップ5は、1位がニュージャージー州で2.31%、続いてイリノイ州が2.13%、テキサス州が2.06%、ニューハンプシャー州が2.03%、バーモント州が2.02%となっています。

 同様に、戸建ての固定資産税が低い州のトップ5は、1位がハワイ州で0.32%、続いてアラバマ州が0.48%、コロラド州が0.52%、テネシー州が0.54%、デラウェア州が0.56%となっています。

 米国の都市圏217都市を見てみると、最も固定資産税が低い都市のトップ5は、1位がハワイ州のホノルルで0.32%、続いてアラバマ州のモンゴメリーが0.35%、同州のタスカルーサが0.36%、南カロライナ州のフローレンスが0.44%、コロラド州のコロラドスプリングスが0.44%となっています。

 全米のオーナー居住の戸建ての平均固定資産税は3,658ドルで利率にすると1.21%と、投資用物件の2,437ドル、利率1.03%よりも高くなっています。アメリカでは税法上自宅を2件まで所有でき、さまざまな恩恵を受けることが可能になっています。

 固定資産税は各州の自治体の重要な財源となっており、物件に対する固定資産税の比率は各州や各郡、都市によって異なるだけでなく、リゾート地などでは地元の居住者と海外からの投資家などへの税率が異なるところもあります。

 ちなみに、投資用物件 (2件目あるいはそれ以外の投資物件) の昨年の全米の固定資産税総額は514億ドルで、金額では全体の19%を占めていますが、物件数としては戸建て全体の26%を占めるまでになっています。

<Source: RealtyTrac, Atom Data Solutions>