マイホームを持つことは、アパートを借りるよりお金がかかりますが、マイホームを持つこと自体はそれほど大きな賭けではありません。
マイホームを持つということは、たいていの場合、頭金を用意し、住宅ローンを組み、月々の支払いが成り立つのかどうかを試算する機会でもあります。特に米国では、地域的な格差が大きく、州によっても異なります。その格差は日本の比ではなく、転勤、異動あるいは転職などで州をまたがれば、物事は複雑になります。
幸いなことに、その悩みを解決してくれるのがゴーバンキングレイツ社(GOBankingRates)の「マイホームを購入するためには週に何時間働かなければならないか(How Many hours You’d Have to Work to Afford a Home)」というネット記事です。
これは米国内の50州と首都のコロンビア特別区を調査し、一般的な一次取得者層が購入するマイホームの住宅ローンの支払いのために、どれだけの時間を週に働かなければならないかを調査したものです。これによって月々の支払額が分かるだけでなく、どれだけの時間をそれに費やさなければならないかがわかるバロメータになります。
これを試算するにあたって、各州の物件の中間販売価格値、住宅金利、家庭の中間所得などを加味しています。
このリストのトップはハワイ州 (HI: 赤色) で、マイホームを購入するために住宅ローンを支払うには、月に88.13時間働かなければなりません。2番目はワシントン特別区の83.29時間、3番目はカリフォルニア州 (CA: ピンク色) の78.13時間。以下、コロラド州 (CO) の67.02時間、オレゴン州 (OR) の66.67時間と続きます。地図ではオレンジ色で表示されています。
住宅ローンの支払いのために一番働かなければならないハワイ州の場合は、既存住宅全体の中間価格は577,500ドル、30年の固定金利が3.47%、家庭の平均収入が68,201ドルで、月々のローンの支払額は2,880ドルとなっています。2番目はワシントン特別区で2,763ドル(住宅中間価格549,900ドル、30年の固定金利3.54%、平均収入69,235ドル)、3番目はカリフォルニア州で2,302ドル(同様に475,000ドル、3.75%、61,489ドル)となっています。
反対に、住宅ローンの支払いのためにあくせく働かなくてすむのがオハイオ州で30.76時間、2番目がミシガン州の32.44時間、3番目がインディアナ州の32.72時間。以下、アイオワ州の33.81時間、ミズーリ州の34.13時間と、既存住宅の販売価格が低い地域に密集しており、中西部諸州が独占しています。
オハイオ州の場合は、既存住宅の中間価格が140,000ドル、30年の固定金利が3.66%、家庭の平均収入が48,849ドルで、月々のローンの支払額は720ドルと、最高額を支払うハワイ州の1/4になっており、州による大きなバラツキがあります。
<Source: GOBankingRates.com>