ホノルルリアルター協会(HBR: Honolulu Board of REALTORS)は、11⽉のオアフ島の販売状況は、⼾建ての販売は前年⽐で9.8%増加したが、コンドミニアムは昨年を5割近くも上回る47.7%の驚異的な増加を記録した。中間価格は、⼾建てが1,050,000ドルで最⾼価格に並び、コンドミニアムも先⽉と同じく500,000ドルを記録した」と発表しました。

⼾建て市場は、販売されてから成約までにかかる⽇数は11⽇になり、引き続き短期間で取引されています。コンド市場は、わずか9⽇で成約される記録的な状況になり、前年同⽉の16⽇と⽐較すると、⼾建てだけでなくコンドミニアムも需要が⾼まっていることを⽰しています。⼾建ての61%、コンドの42%の物件が満額以上で取引されました。

2021年のHBR会⻑であるシャノン・ヘヴン(President, Ms. Shannon Heaven)⼥史は、「今年に⼊り、価格上昇に伴い販売⽇数が短くなったことを買い⼿は⼗分理解しており、気に⼊った物件には間髪を⼊れずに市場価格を考慮した適切な⾦額でオファーを提出しているようだ。売り⼿市場であるため、販売価格を上回る⾦額で取引されている物件が多く、従来ならホリデーシーズンは動きがスローダウンする時期だが、未だに活発な取引が続いている」と指摘しています。

11⽉の⼾建て市場は、価格帯が1,000,000ドルから1,999,999ドルの物件は前年同⽉⽐で118.2%増加、2,000,000ドル以上の物件は前年同⽉⽐で114.3%増加しました。地域的に⾒ると、パールハーバー近くのワイパフ地区が前年⽐で116.7%、続いてホノルルのダウンタウンからワイキキ地区までのメトロ地域が66.7%の伸びを記録しました。

コンド市場は、中間価格の500,000ドルよりも⼀段低い400,000ドルから499,999ドルの価格帯の物件が販売⼾数の18%を占めましたが、11⽉はすべての価格帯で増加しており、特に600,000 ドルから699,999ドルの価格帯の物件は前年⽐で182.8%も増加しました。

前述のヘヴン会⻑は、「ここ数ヶ⽉、⼾建てとコンドミニアム市場は年末にかけてスローダウンしている状況だが、昨年のパンデミック禍を⼤きく上回っている」と述べています。

今年1⽉から11⽉までの通年では、⼾建ての販売は21.4%増加、コンドは57.7%と⼤幅に増加しました。中間価格は、⼾建ては前年同期⽐で19.8%上昇、前年同時期の822,000ドルから985,000 ドルに上昇しました。コンドミニアムは475,000ドルになり、前年同期⽐で10.5%上昇しました。

オアフ島のMLS(Multiple Listing Service:物件情報検索サイト)であるハ イ セ ン ト ラ ル ・ ド ッ ト コ ム (HiCentral.com)のデータを⾒ると、販売の先⾏指数を⽰すペンディングセールス(Pending Sales:成約物件)は、⼾建てが昨年の394⼾から6.9%減の367⼾、コンドは昨年の470⼾から21.9%増の573⼾でした。「成約( Pending sa le s)」から「エスクロー(I n Escrow)」へ移⾏すると、通常は30⽇から45⽇後には「売却事例(Sold or Closed Sales)」になることから、マーケットは依然として好調です。「ペンディングセールス(Pending Sales)」とは、売買契約が成⽴している物件を意味します。物件が販売されてから成約するまでの⽇数(DOM:Days On Market or Median Days on Market)の11⽉の中間値は、⼾建てが前年同⽉の10⽇から1⽇延びて11⽇、コンドミニアムは16⽇から43.8%短縮した9⽇になりました。通年では、⼾建ては昨年の14⽇から35.7%短縮した9⽇になり、コンドは昨年の26⽇から56.0% 短縮した11⽇になりました。コンドは⼤幅に短縮し、どちらも販売ペースは落ちていません。

販売価格に対する成約価格の割合(Percent of Original Listing Price Received)を⾒ると、⼾建ての中間値は前年同⽉の99.1%を2.9%上回る102.0%でした。コンドミニアムの中間値は、前年同⽉の98.1%を1.9%上回る100.0%でした。⼾建てと同様に、ほぼ販売価格かそれ以上で成約している状況です。⼾建ての100%以上(満額)での成約は昨年9⽉から15ヶ⽉連続、コンドは今年の3⽉から満額での成約が続いています。

在庫数(Month of Inventory)を⾒ると、⼾建ては前年同⽉の1.6ヶ⽉分から37.5%減の1.0ヶ⽉分になり、コンドは前年同⽉の4.3ヶ⽉分から60.5%減の1.7ヶ⽉分でした。ここ数年の流れを⾒ると、⼾建ては2019年7⽉からずっと減少傾向にあり、昨年8⽉からは2ヶ⽉分を切り1ヶ⽉という状況です。コンドはパンデミック禍であった昨年8⽉の4.6ヶ⽉分をピークに、その後ずっと減少に転じており、今年の6⽉からは2ヶ⽉分を切っている状態です。⼾建て・コンドとも在庫数が極端に少ない状況です。

Honolulu Market Stats #15-Dec.2021