アメリカの不動産調査会社大手のコアロジック社(CoreLogic)が最近発表した「ホームエクイティーレポート (Home Equity Report)」によると、住宅ローン (mortgage) を持つホームオーナーの2017年のエクイティー (equity:含み資産) は前年対比で12.2%増え、総額で9,080億ドルに達したと報告しています。
とりわけ、2016年の第4四半期との比較では、2017年の同時期に15,000ドルもホームエクイティーが増加しており、これは過去4年間で最も増加しています。アメリカの中でも西部に位置する諸州が、その恩恵を受けているとのことです。
「住宅価格の上昇が、ホームエクイティーを伸ばしている大きな要因である」と、コアロジック社のチーフエコノミストのフランク・ノーザフト(Frank Nothaft)氏は述べており、「このホームエクイティーの増加が消費者に他への投資を促しており、2017年のホームエクイティーの増加は50億ドル以上で、これが今後2〜3年の米国での消費へと繋がっていく」と続けています。
一方、アメリカのネガティブ・エクイティー (negative equity) の数は減少しています。アメリカで住宅ローンを持つホームオーナーがマイナス資産になっている数は250万世帯も減少しており、住宅ローンを持つ世帯の4.9%となっています。
「このエクイティーの増加は、アメリカでも地域差が大きく、東海岸や西海岸に位置する高価格帯の場所では、高いエクイティーの増加を示している。カリフォルニア州やシアトルが位置するワシントン州などでは、平均的に4万ドルのエクイティーが増加した。カリフォルニアでは販売価格自体が高額であること、ワシントン州では高成長のために価格が跳ね上がりエクイティーの増加へと繋がっている。しかし、ニューオリンズのあるルイジアナ州の平均的な家は、住宅が低価格帯であるだけでなく、その成長も中庸であるために、エクイティーの増加にはそれほど現れていない」と、コアロジック社のCEO兼社長であるフランク・マーテル (Frank Martell)氏は語っています。
<Source: REALTOR.Magazine>