情報収集データの大手、エートムデータ・ソリューション(Attom Data Solutions)社のレポートによると、2017年の第1四半期において、ハワイ州が全米で最もエクイティーの高い州だったそうです。その反面、全米では未だに550万世帯の家がアンダーウォーター(Underwater)、つまり住宅ローン残高が家の価値を上回っている状態にあるとのことです。

通常、アンダーウォーターとは、住宅ローン残高が物件価格よりも25%上回っている状態を示し、全米で住宅ローンを取得している世帯の9.7%を占めています。この数字は年々減少傾向にあり、2016年の第1四半期には12%でした。なお、全米の総住宅数の35%はすでにローンを完済している状態にあり、ローンが残っている住宅数は全体の65%になります。

これとは反対に、全米でエクイティー・リッチ(Equity-Rich)と呼ばれる物件は1,370万戸も存在します。これは、住宅価格がローン残高よりも50%近く高い物件を指し、住宅ローンを取得している世帯の24.3%を占めており、昨年同時期の22%から2.3% 増加しており、市場が回復してきていることを表しています。

ハワイは全米で最高の数値であり、38.4%の世帯がエクイティー・リッチと呼ばれる状況にあります。2番目に高いのはカリフォルニア州の35.8%、続いてニューヨーク州の34.6%、バーモント州の32.8%、オレゴン州の31.3%がトップ5となっています。

また全米の都市では、ホノルルは3番目にランクされ、1番のサンノゼ(51.3%)、2番のサンフランシスコ(46.6%)についで、39.9%となっています。

このレポートによると、2016年末の段階で全米では1,300万戸がエクイティー・リッチという状況にありました。物件価格が高いほど多くの世帯でこの状況になっており、物件価格が75万ドル以上では43.7%がエクイティー・リッチであるのに対し、価格が30万ドルから75万ドルでは29.5%の比率でした。物件価格が高くなればなるほど、含み益も大きくなるという傾向にあるようです。

ちなみに、5月時点での戸建て既存住宅の中間価格は745,000ドルでした。

<Source: Pacific Business News>